政策の中身より「筋」を重視する日本の有権者

今年の5月に政治意識がそこそこ高い友人達と飲んだ際、そのひとりが「消費税増税という国民が嫌がる政策をブレずに推めた野田総理は偉い!」的な事を話すのを「ああ、こういう評価をする人もいるんだなぁ」と思いながらじっくりと聞いていた。

日本の有権者は、政党や政治家個人がこれまで掲げてきた政策やスローガンを変える事を(政策やスローガンの内容を問わず)嫌う傾向があり、政策やスローガンの中身はさほど問われない。
ゆえに政党や政治家個人がこれまで掲げてき政策を改めようとしても、有権者には政策の是非は問題にされず、ただ「ブレた」事のみで駄目出しされてしまう。

要するに日本の有権者は、国民が不利益を被る政策を改めた政治家よりも、国民に不利益が生じる政策であってもブレずに掲げ遂行する政治家の方をより重視する。

先ごろ最低賃金撤廃をぶち上げて顰蹙を買った橋下徹市長だが、最低賃金撤廃もマスコミや世論の反発でブレずに掲げ続ければ、「橋下徹は偉い!」と評価する有権者が必ず出てくるだろう。